匙を投げたいけど

匙を投げたいけど

面倒くさがりで面倒なオタクが、脳トレがてら考えたことを書いています。

リモートワーカーは左手デバイスの夢を見るか

元ネタは映画らしいのだが、見たことがない。そして私が初めて見たこの手のタイトルはたぶん子供のころに見たPC雑誌の広告だか何だかの「オランダ妻は電気ウナギの夢を見るか」というゲームだったような気がするが、いま思えば明らかに子供の目に入ってはいけないゲームタイトルである。



さっそく話がそれたが、最近マウスを左手で使うようにしてみた。



専門学校時代にDTPを教わったとき、講師の先生が「可能な人はマウスを左手で使うべき」と説いていた。が、生粋の右利きである私はまったく使える気がせず、 右手マウスを継続していた。



その後、とある漫画家さん(月刊ジャンプ系?の耽美な絵柄の先生。私はその方の作品をほとんど読んでいないので名前は出さないでおく)が「左手デバイスQOLを爆上がりさせる」と言っていた。が、そのときも「そうかもしれないけど私には無理だな…」と、やはり右手でマウスを使うことをやめなかった。



挑戦してみる気になったのは、在宅勤務が始まったからだ。生来見栄っ張りな自分は、職場という衆人環視の中で左手マウスを練習する勇気がなかった。それにもたもたしていたら「そんなのは家でやれ」と上司や先輩に叱られそうで怖かった。



言うまでもないが、在宅勤務は「家」である。左手マウスでもたもたしていても見えないから叱られない。(うちの部署は顔出しの会議がほとんどないので助かっている)



というわけで、こっそりもたもた左手マウスの練習を開始した。



マウスを左手に切り替えてから約1ヶ月でだいぶ慣れた感じがした。たまに不都合があって右手で使うこともあるが、右手マウスも忘れることなく使えるので、今(?)流行りの二刀流になったと言っても過言ではない。



けれど右手用マウスを無理やり使っていたので左手の筋が痛くなった。完全に自業自得である。これ以上悪化する前に、左右対称のマウスに替えた。



左手マウスに慣れて感じたメリットは、右手の業務が渋滞していたので、それが少し緩和されたこと。まず、マウスを使っていてもおやつを食べやすくなった。(優先順位がおかしい)



もちろん右手でメモを取りやすいし、右手周辺のモノが減ったのは大変に喜ばしい。



ネットの海原で「左手マウスにすると、右手で電卓ができるメリットがある」という説も見た。が、これについて私は電卓は簿記を取った時点で左手打ちに切り替えたから、あまりご利益はなかった。



デメリットは、コピペしづらくなったこと。右手ショートカットでのコピペはおぼえた。それもそれなりに重宝している。



しかし私の業務は、値貼りとリンク貼り付けをよく使うため、右手でのショートカット操作では荷が重い。キーボードをカスタマイズしてショートカットを割り振るのも、後日なにか不都合が出そうで怖い。なにより会社のPCでそれをする勇気がない。そして自宅PCではほとんど値貼り付けとリンク貼り付けはしないので、カスタマイズがいらない。というわけで、今のところ改善することはあきらめている。



QOLが爆上がり」というほどではないものの、総合的に考えて、左手マウスにしたことで業務効率は少し上がったと思う。というのは、左手マウスに慣れるまでがかなり使いにくくて、記憶しているショートカットの種類が増えたからだ。ショートカットって便利ですね。

PCのiTunesでiPhoneのアイコンが表示されない問題

結論から言うと、純正のケーブルを使おうということである。少なくとも私はそれで解決した。以下、その日に起こったことを綴る。



音楽は私の生活であまり優先順位が高くないので、CDを買ってもなかなかiTunesに取り込まない(たいていiTunesでは売ってないCDを買うからというのもある)。しかし先日、重い腰を上げてiTunesのプレイリスト→iPhoneに同期させようと思ったらいろいろ大変だった。



iTunesiPhoneを同期させる(音楽をiPhoneでも聴けるようにしたり、iPhoneを買い替えるときにiTunesでバックアップを取ったりするときに必要になる)ための手順や方法はインターネットにあふれている。そのため自分もそれらを見ればなんとかなると思っていた。だいたいそういうページはまず「iPhoneをPCにつなぐとiTunesの左側メニューの右上にiPhoneのアイコンが出るので、それをクリックしましょう」と書いてある。



それ、出ないんですけど?



アイコンは出ないし、つないでもPCから何の音もしない。(認識してくれたら「ピポロン」みたいな音がするはず)



いろんなページを調べたが、iPhoneのアイコンをクリックするところからの情報ばかりで、そもそもアイコンが出ない場合のトラブルシューティングをなかなか見つけることができなかった。スタートラインにすら立てていない。



やっと見つけたそれらしき情報で、「ケーブルは純正ですか?」という質問があった。果たして原因はこれだった。純正ではないケーブルだったからダメだったらしい。時間をかなりロスしたが、ひとまず解決してよかった。



さてiPhoneのプレイリスト更新である。念願の左側メニュー右上のiPhoneのアイコンを押す。するとここのところiPhoneiTunesの同期を怠っていたせいか、iPhoneのソフトウェアが最新ではなかったらしい。プレイリスト更新の前に、ソフトウェア更新をすることになった。



それに否やはなかったので、「iTunesはこのiPhone用のソフトウェア更新プログラムをダウンロードしています。ダウンロードが完了したらインストールを行います。」というメッセージの画面を出したまま、家事などをしながら待っていた。



しかし、「iTunesはこのiPhone用のソフトウェア更新プログラムをダウンロードしています。ダウンロードが完了したらインストールを行います。」というメッセージが出て2時間近く経ったが、まだどうにもならない。



さすがにおかしいのかも、と疑ってその現象をネットで調べてみた。すると、右上の「↓」の周りにくるくるしているアイコンをクリック(右クリックではなく左クリック)したら残り時間がわかるらしいので見てみたら「(残り時間)64分」と出た。残り時間がわかったので安心した。おかしくはなかった。ついでに「ダウンロードを一時停止」みたいなボタンも選べるようになっていたけれど、ここまで来たらアップデートしたほうが良いと思うのでそのままにした。



念願の64分後。「このiPhoneのソフトウェアのアップデートの準備中です。」と出た。そして6分後、「iPhoneをアップデートできませんでした。不明なエラーが発生しました。(4000)」と出た。



待っていた約3時間は何だったんだろう、とむなしく思いつつ、その現象もインターネットで調べた。ありがとうインターネットの賢者のかたがた。



4000というエラーは、再起動すれば良いという情報があったので、試してみた。ただし再起動は電源を長押しして切ってまた電源を入れる、というアレではなく、私の持つiPhone8では「音量上げボタンを一瞬押す → 音量下げボタンを一瞬押す → リンゴマークが出るまで電源長押し」という手順、その名も「強制再起動」というらしい。



まあダメだったんですけど。ついでに普通の再起動をしてみてもダメだったんですけど。



さらにネットを調べると、パスコードを解除して画面ロックも解除したらうまくいったという情報があった。画面ロックの解除はよくわからなかったので、まずパスコードを解除するというのを試した。できた! よくわかんないけどできた!!(ほんとよくわかんない)


ここまで来たらプレイリストをiPhoneに同期すれば良い。ところでやみくもに同期してiPhoneのプレイリストがPCのiTunesに上書きされてしまったらどうしよう。とおびえたが、どうやらiPhoneからPCのiTunesには同期されず、一方通行っぽいことがどこかのインターネットに書いてあった。



同期の手順としては、


iPhoneのアイコンをクリック →
◎画面が変わって左側にメニュー(インターネットのお気に入りみたいな)が出る →
◎「ミュージック」を選択 →
◎右側(メインフレーム)の「選択したプレイリスト、アーティスト、アルバム、およびジャンル曲」のラジオボタンにチェックが入っていることを確認 →
◎その下にプレイリストが表示されているので、同期したいプレイリストのチェックボックスにチェックを入れる →
◎「適用」(終了だとiPhoneの画面が終わってしまう)


という流れ。これで同期が開始された。



同期が完了したら忘れずにiPhoneのパスコードを復活させる。「設定」 → 「Touch IDとパスコード」 → 「パスコードをオンにする」という手順である。



けっこう難航したけれど、なんとか解決した。これでしばらくはプレイリストをいじらなくて済む。けれどしばらくいじらなかったらまた次回同様のトラブルに見舞われたとき、解決に時間がかかると思うので、手がかりを残しておこうと思った。



そしてわくわくとiPhoneに取り込んだプレイリストを聴いてみたところ、取り込んだCDの曲と曲名が一曲ずつずれていることが判明した。ふりだしに戻る。

今も昔も怖い「休みの日は何してる?」

「休みの日は何してる?」という質問。「趣味は何ですか?」も同類。オタクであることを隠していた自分(バレバレだっただろうが、それはさておき)にとって、長らく避けたい問いだった。出産後はオタク活動に時間を割けないから平気になるかと思いきや、違う意味で避けたい問いになっていることに気づいた。



さて最近、職場に新人さんがやってきた。時節柄オンラインだったが歓迎会があり、趣味や余暇の過ごし方の話題になった。一人ずつ自白……もとい発表させられる中、私は「育児中なので、毎日忙しくて何もできませんね」と華麗にスルーした。つもりだった。



そこでうちの敏腕上司は見逃してくれず、「時間があったら何がしたい?」とさらに突っ込んできた。しかしこの問い、かなり残酷なのである。少なくとも私にとっては。



一時期「名画で学ぶ主婦業」というハッシュタグTwitterで流行していて、私も楽しくそしてうなずきながら眺めていた。このハッシュタグのネタは笑えるけれどその裏には大きく深い悲哀が隠れているよなあ、と泣き笑いのような気持ちになったのをおぼえている。



この一連のネタの中に「突然ひとり時間をもらってカフェに来たけど手持ち無沙汰で晩ごはんのメニューを考えている女性の絵画」(※違います)があった。今回、余暇の過ごし方を問われたとき、この絵画を思い出した。(画家さんごめんなさい)



時間ができてとっさにやりたいこと、したいことを思いつかないのは、やりたいことがないからじゃない。それを沈めて容易には浮かばないようにしておかないと、つらくて耐えられないからだ。



やりたいことを心の支えにして生きるのももちろん良いことだと思う。が、育児は突発的なことがいくらでも起こる。数週間や数ヶ月、何なら数年かけて「この日は時間を作って○○をやろう」と計画していたその時間が、家の用事や育児にあっさり乗っ取られてしまうことは珍しくない。こういうことが続くと心が折れる。つらい気持ちを抱えたまま家事育児をやるより、いっそ「○○をやろう」という希望を捨ててしまったほうがましだ。そう考える諸氏の気持ちの推移が、私には手に取るようにわかる。心当たりがありすぎるから。



だからそうやって希望を沈めてきた人間に「休みの日は何してる?」のみならず、「時間があったら何がしたい?」とさらに考えさせるのは残酷だなあ、と感じたのである。



ちなみに、そのときとっさに「飲んだくれたいです」と当たりさわりのない回答ができた自分はGJだった。うっかり「薄い本を読み書きしたいです」などという本音を言わずに済んだのだった。めでたしめでたし。

ヒートテックで夜中の幼児を乳離れさせた話

昨年夏くらいから毎晩、隣で寝ている息子(幼児)が寝ぼけて、私のシャツの首から手を突っ込んでくるようになった。たぶんまだ乳離れできていない。飲むことはさすがにないが、胸をさわっていたいらしい。



しかし胸をさわられると眠れないので、腕組みでなんとかガードする方法で冬半ばまでしのいできた。服の首がびろびろになるのはもう仕方がないとあきらめていた。悪気はないし意識も半分ない相手なので、きつく言うのもためらわれたし、狭小住宅ゆえに別々に寝ることも困難。しかも息子は無類の甘えん坊なので、布団を準備して別々に寝ようとしても無理だった。



ガードしてさわられることはなくなったものの、寝ているとは思えない力強さで手をねじ込んでくる。息子と私の腕ガードの攻防。どちらも寝ぼけ眼である。もちろん私は起こされるので万年寝不足だし、息子だって無意識ながら動いているのだから、お互いに質の良い睡眠がとれていないと感じた。なんとかしたいと思った。



ところで我が家は密閉性があまりよろしくないので冬はかなり寒い。そこで夜にヒートテックインナーを着てみるのはどうだろう、と思い立った。たんすの中に、ヒートテックのハイネックTシャツがあったので、さっそくそれを着て、その上に長袖Tシャツを重ねてみた。するとどうだろう、息子の手が私の首をさわってから、あきらめて退却していくではないか。素晴らしい。



ハイネックやタートルネックは肩こりを感じるようになったので、一昨年、前述のヒートテックを残して処分したのだが、夜中に着るために買い足した。毎日着てみたら、首元から無理やり手を突っ込んでくることがないではないが、頻度が減った。そのうち突っ込んでもさわれないことをおぼえたのか、本当に攻防が減って睡眠の質が向上した。もちろん寒さもだいぶ解決だ。素晴らしい解決策だった。



さて、そろそろヒートテックが必要なくなる季節になる。これからどうしよう……。

SCOAの問題集について書く

SCOAの問題集を2冊買った


前回、SCOAを受けた体験談を書いた。が、勉強のために購入した2冊の問題集について書くと前回の記事がえらい分量になってしまうので、別記事に分けることにした。



私が買ったのは『これが本当のSCOAだ!2023年度版』(SPIノートの会 編著)と『明快!SCOA総合適性検査 2022年度版」(就職試験情報研究会 著)の2冊である。というかSCOAに特化した問題集はこの2冊しか見つけられなかったのだが、他にあるのだろうか。



1冊目に買ったのは、『これが本当の~』である。これをやってみて問題数が少ないように感じたため、『明快~』も購入した。それぞれに利点欠点があったので、それを書いてみたい。



『これが本当のSCOAだ!』

まず『これが本当のSCOAだ!2023年度版』について。



ネットの評判も良く、1冊目にはうってつけだと思ったので、私はこれを購入した。これをやってみて不安があったら他の問題集を買おうと思っていた。近所の書店で直接購入できたのも幸いだった。時間が惜しかったので、ネット通販で翌日に届くとしてもそれすら待てなかったのである。ちなみに書店にあったSCOA特化問題集はこれ1冊だけだった。マイナーだよSCOAさん……SPIは選ぶのに困るほどあったよ……。



さてこの本の長所は、何といってもSCOAというテストについての情報量が多いことだ。また、全体的にレイアウトがとても見やすい。



解説もとっつきやすさ、わかりやすさに腐心して書かれているように感じた。おそらくその科目が苦手な人でもなんとか喰らいつけるように、という配慮だと思う。逆にその科目が得意な人は、解説を読まなくても学習を進められそうだ。新しい情報や目からウロコの解法はあまり載っていない。



とくに算数・数学が苦手だったり離れて久しい人におすすめしたい。非常に丁寧な解説で、途中式なども略さず、間違いやすいポイントも洩れなく指摘されている。私はむかし理数系の塾講師だったため、ついそういう観点で見てしまったが、補修系の塾で教わるような解説の丁寧さに感心した。



短所は、問題数が少ないことだ。最低限しかない気がする。もちろん最低限はあるので、これだけで対策できないとは断言できないけれど。



またレイアウトをさんざん褒めたくせに長文読解だけ文句をつけるのはフェアじゃない気がするけれど、長文のレイアウトだけはどうにかならなかったのかなと思ってしまった。長文読解問題は、本番も問題集も1個の長文+5問の小問、という形式だ。これをこの問題集では、「見開き2ページで1問」というレイアウトを死守するため、同じ長文が5ページにわたって5回載っているのだ。そして問題集全体で掲載されている長文は1種類。この部分はかなり惜しいと感じた。



もうひとつ細かいことで恐縮だが、SCOA情報のページにPCでの受検画面の例が載っていたが、それが本番と違っていた。問題集は、回答状況が問題と同じページの左側に同画面表示されているような画面だった。ネットサーフィンの際に“お気に入り”が左側につねに表示されているようなイメージ。いっぽう実際の試験では、回答状況を確認するため、ページを完全に切り替えなければならず、少し焦ってしまった。



好き勝手に書いてしまったが、SCOAに割ける時間やお金が少ない、足切り程度にしか参考にされないので最低限の労力で良い、などの理由で1冊だけ買うんだったら、この1冊で良いと思う。私はこの1冊では問題数が少なくて不安だったし、時間もまだ取れそうだったので、別の問題集を購入したが。



『明快!SCOA総合適性検査』

次に『明快!SCOA総合適性検査 2022年度版』について。これはネット通販で購入した。近所の書店にはなかったからだ。



この本の長所はまず、問題数が豊富なことだ。そして的中率が『これが本当の~』よりも高かった(注1)ように感じた。
※注1:『これが本当の~」はSCOAが著作権登録されている場合を考え、問題をそのまま掲載するのは避けていますといった旨の記載があった。『明快~』はそういった記載がなく、実際の問題をそのまま載せている部分があるようだ。それが的中率の差になっているのだと思われる。



問題レベルは本番より少し高めで、むしろ本番で出題されないレベルの問題もあったが、これが理解できていれば本番で焦ることがないと思う。



さらに出題形式など、『これが本当の~』に載っていないSCOA情報があったのは収穫だった。



短所は、この本の口コミでも多く見られるが、解説が簡略化されていてわかりにくい部分があること。ネットで補足説明(同じような問題の解説など)をちょこっと調べたりした。ただこの問題集で解説を事細かに読まないとわからない問題は、本番の試験で時間内に解けないだろうという一種のバロメータになったので、あっさり捨てることにした。



問題が豊富なのは長所なのだが、豊富すぎるというか「出るかもしれない」という用心からか、芸術分野などまったく出題されないものが掲載されていた。でも会社によっては出るかもしれないので、短所とするのは短慮かもしれない。



記述問題があったのもいただけなかった。実際のテストはすべて選択式(マークシートなど)で、記述問題はないはずなのに、この問題集では数学で回答を記述させる問題が存在したのだ。



また個人的に気になったのが、問題ごとに選択記号がバラバラなこと。「1,2,3,4,5」から選ぶ問題と「ア,イ,ウ,エ,オ」から選ぶ問題があり、しかもそれが同じ科目で混在している。私は問題集に書き込むのではなく別の紙に解答しながら勉強していたのだが、選択記号がわかりにくくて困った。



もうひとつ個人的に、この問題集の長文問題の出題者と相性が悪いらしく、かなりさんざんな結果だった。これまで私は現代文で受験や各種テストの点数を稼いできたタイプなのだが、出題者によってごくたまにこういうことがある。解答を見ても解説を読んでも、どうしても納得がいっていない問題もあった。以上、個人的な愚痴でした。



1冊だけ買うならどっち?

どうしても1冊だけ選ぶなら『これが本当のSCOAだ!』に軍配が上がるかな、と思う。しかし学生さんだったり公務員試験を狙うんだったら『明快~』のほうが良いかもしれない。ただ、公務員試験を狙う人は1冊で済ませないだろうけど。



中途採用楽天的な人、学生時代に勉強が得意だった人は、『これが本当のSCOAだ!』をみっちりやれば済むと思う。



ちなみに私は比較的心配性なので、『これが本当の~』を3周、『明快~』を4周やって臨んだ。ただし国語は何度やっても点数はほぼ変わらないと思ったので、1周ずつしかやっていない。



ところでSCOAとは直接関係がないことだが、今回の件で、街の書店が減ったのは残念だし不便だと感じた。SCOAの問題集は書店にあったのが1冊だけだったので、他のものと比較するどころではなかったが、問題集は実際に手に取ってパラパラ眺めて、自分との相性を確認したい。書店に何冊も置いてあれば、比較もできる。私は手持ちの本はかなりの割合で電子書籍に移行してしまったが、問題集は紙の本で欲しい。でも電子書籍に移行してしまった私が、おいそれと書店が欲しいなどと言っても、たくさん貢献できるわけではないし……と、なかなか悩ましい問題を呼んだ問題集だった。

SCOAを受けたので体験談を書く

SCOAを受けてきた

私以外にはわりとどうでもいい情報だが、前回の記事から3ヶ月ほど間が空いてしまった。そこそこいろいろあった。前回の記事でやった、「口調(書き方)を変えてみる」が記事を書くスピードアップに向かないことは証明されてしまった。けどいつかまたやってみるかもしれない。



さて空白期間のあいだ、SCOAという試験を受けていた。就職試験の適性検査の一種で、SPIと似ている。SPIよりかなりマイナーらしく、情報を探すのに苦労したし、見つけても知りたい部分がもの足りなかったりしたので、今回の記事はそんな視点で書いてみたい。



とはいってもSCOAの基本情報などは公式サイト(?)や問題集などでわかると思うので、そういうところには書いていなくて困ったような、かなり個人的な体験談を書く。「情報だけ読めればいいんだよ個人的な感想はさておいてくれ」という人には申し訳ないが、感想も書いておきたいので我慢していただきたい。



前提として、私が受けたのは中途採用で競争相手皆無。かっこ良く言うと自分との闘い。足切り(合格点不明)に引っかからなければOK、という程度だったことを記しておく。かっこ良さとは。



受検が決まった! まず何をする?

受検申し込みと問題集を1冊購入した。個人的に、受検案内が来て真っ先にやっておいてよかったと思ったのは受検の申し込みだ。※問題集については別記事で書きました



私が受けたテストセンター(PCがある外部会場)での受検は、受検日の期間だけが決まっていて自分で場所と日時を選べるものだった。2週間の間でいつ受けても良い、とのことだった。正直「ちょっと勉強してからの感触で受検日を決めようかなー」などと日和ったことも考えた。しかしとりあえずゴールの日を決めてからにしよう(というか自信がなかったので、できるだけ期限ギリギリに受けようと思った)と、すぐに受検申し込みのURLにアクセスした。



結果、これが正解だった。その時点で、日時の選択肢がかなり狭まっていたのである。土日を選んだからなのかハイシーズンだったのか不明だが、期限最終日(日曜)は全滅、期限一日前(土曜)も選びたかった時間は空席なし。最寄りや駅近なところをあきらめ、三つめに近い会場にやっと希望日時の空席があった。「ちょっと勉強してから~」などとのんびりしていなくて本当に良かったと思う。



ちなみに「日程を選びにくいのは、コロナ対策で席数を減らしているせいでは?」と思ったが違った。会場に行ってみれば、PCとPCの間に仕切りはあるものの、席自体はぎゅうぎゅうだった。一蘭方式。一蘭おいしい。



私の受けるSCOAの種類はどれ?

受検日が決まって問題集も入手したところで、いざ勉強。と思ったところで、どの科目を勉強すれば良いのか迷った。



というのはSCOAには3科目・4科目・5科目・事務能力・性格テストなどがあり、この組み合わせ(性格テストはたぶん必須)は受ける企業によって違うらしい。私がSCOAについて企業から与えられた情報は「テストセンターで100分」ということだけであった。※他社がどういう案内をするかはわからないが、私が受けた企業がそうだった。



『これが本当のSCOAだ!』(SPIノートの会)という問題集には、SCOAのそれぞれの種類の所要時間が書いてあるので、それを合計して自分が受ける科目数を特定することにした。3科目だけで済むのか、5科目すべてやらなければならないのか、時間や労力や記憶力の面で死活問題だったからだ。



そして計算してみたところ……100分にならねえ!


いや100分になる組み合わせはあるのだが、「これは果たして中途採用の私が受けるものだろうか?」という妙な組み合わせになってしまった。



結論から言えば、5科目+性格テスト=正味95分のテストだった。残り5分は設定とかログインとかパスワードとか軽いプロフィールと入力するとか、そういう時間だったらしい。普通のペーパーテストで名前を書く時間が別に設けられている、といった感覚だ。



勉強するのが3科目で済めばラッキー、などと思っていたのだが(なぜなら個人的に社会科が壊滅的だから)、結局特定できなかったのでしぶしぶ5科目勉強した。なんとか無駄にならなくてよかった。



難易度と準備期間

難易度や準備に必要な期間は、人それぞれだと思うので書きにくい。合格ラインがそれぞれすぎて、一概には言えない。



それでも難易度について書いてみると、英語以外は中1-高1くらいまでの学習範囲に自信がある人だったら楽かな?という感じ。



数学はたぶん中学生レベル。因数分解の復習をしておくと良い。解の公式もおさらいして損はないけど、基本的に1問30秒と考えると、解の公式を使わないと解けない問題は時間のロスになる可能性が高い。 あ、帯分数が出てくる。私はたしか中学以降は帯分数をなるべく使わないよう指導された(掛け算を省略できるようになるので、帯分数を使うと整数と分数の間が足し算か掛け算かわからなくなるため)。そんなはるか昔に捨て去った帯分数が普通に顔を出すので戸惑いまくった。



理科は化学分野で電子殻が出てきたので高校レベルだと思ったが、今の中学生の学習指導要領には含まれているのかもしれない。あと「しんかんせんはかりあげ」(火成岩の語呂合わせ)をおぼろげにおぼえていたのが、問題集でも本番でも地味に役立った。



国語はいつもフィーリングで解いているので、あまり書くことがない。ただ国語は自分の中ではわりと点数が取れる分野なので甘く見ていたのだが、問題集の出題者や解説者と相性が悪いのか、問題集をやっていたら読解はだいぶ点数が悪かった。本番の出題者とは相性が良いことを祈っていた。



社会は致命的に苦手な科目で、とくに世界史と世界地理はおぼえられる気がしなかった(カタカナが苦手)ので、まったくの勘で回答した。たぶん社会が少しでもできる人には難易度が低めの問題だったように思う。



英語は、TOEICの勉強を少しだけしていたのが少しだけ役立った。語彙とか。またTOEICではまったく問われない発音記号も出題されるので、英語で点数獲得を狙うならその復習も必要である。



また学習難易度もさることながら、基本的に1問に30秒しかかけられないということを意識しながら問題集に取り組んだ。だから苦手な社会科は問題文を読んで迷って時間を浪費するより、勘で解くことを選んだ。私は足切りされなければ良い立場での受検だったので、そういう割り切りが無駄ではなかったと思っている。



準備期間は、私の見た情報の中で「3ヶ月は欲しい」と書かれているものがあって青ざめた。それでも私は2週間弱でなんとかしなければならず、「3日間みっちり勉強して受かりました」という人の話も聞いたので、本当に人それぞれだと思う。公務員試験などで競争率が高く、高得点を狙わなければならないSCOAと、中途採用でなんとか足切りされない程度のSCOAだったら、準備期間もまったく違ってくるはずだから。



私は2週間弱の準備期間で、『これが本当のSCOAだ!』という問題集を3周、『明快!SCOA総合適性検査』という問題集を4周して臨んだ。



いざ、本番

個人的に、当日いちばん心配だったのは「計算用紙が足りるの?」ということだった。普段から計算用紙がふんだんに必要なタイプなので、とくに簿記を受けたときなどは不安で不安で仕方がなかった。



今回のSCOAの計算用紙は、A4の白紙が1枚。裏表が使える。私の受けた会場がそうだったのかもしれないが、用紙が足りなくなったら机の上のブザー(ファミレスで店員さんを呼ぶみたいなの)を押して監督者を呼べば足してくれる、と受付で説明してもらって安心した。ただ時間がシビアなので、監督者を呼んで補充してもらうよりは計算用紙におさめたほうがましだろうとは思う。ちなみに見回りは1-2回あったかどうかなので、監督者はすぐ来てくれるわけではなくてブザーで呼ぶ必要がある。



計算用紙でそこまで心配するのは私だけかもしれないから、以下、一般的に出てきそうな疑問を一問一答形式で書いてみる。なお、しつこいようだが以下は個人的な経験であり、私が受けた企業・会場がそうだっただけ、という可能性もあるのでご了承ください。



Q,服装は?


A,スーツじゃなくて大丈夫。



Q,持ち込める私物は?


A,なし、ほぼ身ひとつ。腕時計もNG。ハンカチやティッシュなどが可能かは不明。
 身体検査まではされなかったけれど、かなり念入りに確認される雰囲気があった。
 私物はすべてロッカーに。
 そういえば身分証を提示したときの顔確認も、マスクを取ってわりと念入りだった。



Q,筆記具は?


A,受付で油性ボールペンを1本貸してくれた。やや細め。



Q,早めに行っても大丈夫?


A,大丈夫。早く着きすぎて受付が始まっていなかったけど、会場前で待つ分には叱られなかった。
 受付を終えた時間が申し込んだ受検時刻より前だったけれど、開始させてくれた。



Q,試験中にトイレに行ける?


A,行くことは可能っぽかった。
 けれどそのぶん時間が延長されるわけではないらしいので、試験時間がシビアなSCOAではだいぶ損かも。



Q,問題は前後に移動できる?(保留した問題に戻るなど)


A,可能だった。前後だけではなく、問題一覧を別ページで見ることもできるので、ジャンプ可能だった。
 実際、問題一覧を小まめにチェックして回答もれを見つけて回答した。(助かった…)
 あ、性格テストのほうは戻れなかったように思う。



Q,1問ごとに時間制限はある?


A,私が受けたものは1問ごとの時間制限はなく、120問を60分で、という形式だった。



Q,5科目は科目ごとに固まって出る?


A,ある程度固まってるけど、2周してたような記憶が。
 順番は合ってるか自信がないけど、国語 → 数学 → 社会 → 理科 → 英語の組み合わせで2周した気がする。3-5問ずつくらいで。



Q,早く終わったら早く退室することは可能?


A,可能だった。性格テストじゃないほうを早く終わるのは至難の業だと思うけれど。



何度となく書いているし、問題集や他の情報にも書いてあると思うけれど、120問を60分というシビアな時間制限があるので、カンニングをしている暇もないだろうなという印象だった。



終わってみてあれこれ

実はパーソナリティ検査(性格テスト)のほうが苦戦した。幸い、学力テストのほうは『明快!SCOA総合適性検査』より難易度が少し低めだったからだ。解の公式を使うような問題が出なかったし、社会科は私でもわかるような問題も出てくれて本当に助かった。確認していないので完全に予想だが、全体で6-7割は正解できたと思う。正答率は国語8-9割、数学は6-7割、理科は5-6割、社会は2-3割、英語は5割くらい、という感触だった。推測だけど。



性格テストは、問題集にも各種情報にも「正直に応えれば大丈夫」とか「矛盾がなければOK」とかさらっと簡単そうに書いてあったけど、選択肢に関連性がなくて本当に困った。苦慮して回答したものの、即答できるものが少なくだいぶ迷って選択しているので、過去の回答と突き合わせると矛盾が出そうで非常に不安になった。企業からの受検結果連絡も一週間かかったので不安だった。



まあ、結果的に受かっていたので良かった。受からなかったら記事を書いても説得力がないかなと思っていたので、そういう意味でもこれが形になって良かった良かった。



これがSCOA情報を求めるかたの一助になれば幸いである。


インナーチャイルドが見つからなかった私へ

いつもお世話になっております。2020年11月の私です。



今日はインナーチャイルドと呼ばれる存在について気づいたことをお伝えしたく、この記事を書きました。



あなたは以前、インナーチャイルドセラピーを受けましたね。そして、向いていなかったと書いていました。インナーチャイルドを扱う一連のセラピーを茶番に感じたんでしたね。掘り下げが足りなくて見つからないのか、自分の中にはインナーチャイルドがいないのか、そもそもインナーチャイルドという存在はいない(気のせい)なのか、とも思っていたんでしたよね。



けれど、普通にいたのです。先日発見しました。なぜそんなことになったのか、説明させてください。



ここのところ、私はまた違うカウンセリングを受けていました。カウンセリングというより、心の仕組みをひも解く個人授業、といったほうが正確かもしれません。とにかくその授業をしばらく受けていたところ、私にやる気が感じられないとのことで、見放されそうになりました。たしかに自分でも「合わないかも」と感じていたところだったため、あまりショックではありませんでした。



ただその授業は、内容は頭では納得できると思っていました。それなのに合わないと感じていたのです。その授業の考え方になんとなく抵抗がある、といいますか。生物には恒常性があるので、変化は基本的に好かないものですが、それだけではない何かがあったように感じました。



その授業への抵抗感についてつらつら考えていたところ突然、インナーチャイルドと呼ばれる存在らしきものに行き当たりました。子供時代の私です。推定年齢、5-7歳くらいでしょうか。それを発見したと同時に、かなりの涙が出てきました。ぶわっと。しばらく泣きました。いま思えば、インナーチャイルドセラピーを受けたときのインナーチャイルドは、今回発見したそれではありませんでした。



セラピーを受けたときは、インナーチャイルドのようなものを呼び出して(降霊のような表現になってしまいましたが、本当にそんな感じでしたよね)、姿を思い描いて呼び名をつけました。けれど、今回実際に発見したそれは、姿はそこそこ当たっていましたが、名前は明らかに違和感がありました。



またインナーチャイルドは「傷ついた子供」とか「かわいそうな子供」などと表現されがちだと思いますが、実際のそれは「かわいそう」ではありませんでした。ただただその時代なりに考えて生きていただけで、いまその姿を思い起こしても「かわいそうな子供だった」とは感じません。



チャイルド私を発見した今だから言います。インナーチャイルドセラピーのとき「茶番だなあ」と感じたあなたの感覚は、間違っていません。実際に茶番でした。もちろん、あのやり方が合っていて、あのセラピーでインナーチャイルドが見つかる人もいると思います。ただ少なくともあなたには合わなかっただけ、という話です。



以上が、インナーチャイルドと思われる存在を発見した顛末です。そしてこのあと、チャイルド私を発見してから考えたことも書かせてください。



すべての原因をインナーチャイルドに求めるわけではありません。が、「自分の意見が古い or 間違っているかもと思っていても、なかなか変えられない」というのは、インナーチャイルド含め、かつての自分が影響しているのではと考えました。具体的には、かつての自分へのねぎらい、慰め、「よしよし」が足りてないせいではないか、と考えたのです。



ここのところのカウンセリングで私が「やる気が感じられない」と見放されそうになったのは、かつての自分への「よしよし」が足りなかったせいだ、ということがわかりました。



こう書くと自分に厳しい人は「自分を甘やかすなんて!」と言うかもしれません。あなたは自分に厳しいわけではないですが、そっち寄りの考え方ですよね。けれど今の私は考えが少し軟化しました。他人に見せるわけではないので、自分の中で「よしよし」は必要だし、やって良いと思います。最近は「自分で自分の機嫌を取れるのが大人」という風潮があり、良い行動だとされていると思います。かつての自分をねぎらうというのは、それと同じカテゴリの行動だと思います。自分を甘やかす「よしよし」は、「あのときの自分は間違っていなかった! 悪いのは周囲で、自分は被害者だった!」という感じの「よしよし」だと思うのですが、伝わりますでしょうか。



かつての自分が誤った行動をしていたなあと感じても、慰めるまではいかなくても「結果的にうまくいかなかったけど、そのときはそれが精いっぱいだったんだもんなあ」程度には認めておく必要があると思います。でなければ、かつての自分がゾンビのように地中から自分の足を引っ張り、改善の一歩へと進めない気がします。ゾンビを成仏させておかないと、その先は進むのが難しいと思います。忘れたころにゾンビが出てきたりもしますし。



たとえば、料理に手をかけるのが愛情と思ってすべて手作りでがんばってきた人が、「クックドゥ」や「うちのごはん」を使う人や商品自体に好意的になれないことと似ているかもしれません。自分に合ったやり方をすれば良いのだから、他人が手抜き料理をしていても、「手作り料理をするのは間違っている」と指摘されているわけではないのです。けれどモヤッとしてしまう。気持ちはわかります。なぜなら、あなたも私もそういうタイプだからです。 ちなみに「クックドゥ」や「うちのごはん」は便利でありがたい派ですよね。



あなたも私も、自分が苦労した部分で他人が苦労していないのを見るとモヤっとしてしまいがちですよね。あなたと私の考え方を平たく言うと「みんな平等に苦労しよう」という表現になると思います。もちろん、そう考えるのは自由です。口に出さなければ良いのだと思います。けれどその考えでいると、この先あまり楽しくなさそうです。口に出さなければ、と思うものの、うっかり口から出てしまい、引かれることもあるかもしれません。できれば考え方を変えたほうが、楽しく暮らせそうです。



その問題を解決するため、かつての自分をねぎらうことは意外と有効なのではないかと思います。万人向けではないかもしれませんが、少なくともあなたは私には有効な気がしませんか? ご検討いただけましたら幸いです。



そうそう、合わないカウンセリングも無駄ではなかった、ということも付け加えておきます。理由はふたつあります。ひとつ目は、カウンセリングの合わない理由を考えたことで、「カウンセリングの自分への向き不向き」が少しずつわかってきたこと。ふたつ目は、カウンセリングの中で納得できた一部分だけでもかじって、自分の糧にできたこと。勉強代(カウンセリング料)はかなりかかりましたが、まったくの無駄ではありませんでした。



そして今また新しいカウンセリングを受けています。今回はあなたや私のようなタイプがかなり納得できそうなメソッドという印象があります。それについても、書けそうだったらまた書きますね。



以上、ご査収いただけましたら幸いです。今後ともどうぞよろしくお願いいたします。



(どうも記事を書くのが遅いので、違う書き方を試してみました)