「対象年齢:俺」ってもしかしてすばらしくすばらしいフレーズなのでは
遅まきながら、「対象年齢:俺」という表現がすばらしいのではないかと気づいた。
かれこれ20年以上愛読している作品のフレーズなので、遅まきにもほどがある。
「対象年齢:俺」は、『神聖モテモテ王国』というすばらしい作品に出てくるすばらしいフレーズである。
この作品のすばらしさときたら、これのおかげで私は友人ができるわ恋人はできるわ結婚もできるわで人生が変わったのだが、雑誌の裏表紙の広告のパワーストーンくらいうさんくさくなってしまうし、今はさておく。
『神聖モテモテ王国』(公式愛称:キムタクだが、いろいろまぎらわしいのでモテモテと書く)の作者はながいけん先生である。
ファンからはながいけん閣下と呼ばれていたりもするが、いろいろまぎらわしいので閣下とは書かない。
ながい先生の日本語センスは並外れている。
世界でも屈指だと私は信じている。
そんな先生の描かれるモテモテなので、名フレーズは枚挙にいとまがない。
ためしにご近所のモテモテ信者に名フレーズを尋ねてみていただきたい。
すべてがすばらしいので、全7巻(新装版だと全6巻)を音読されること請け合いである。
その名フレーズの数々にまぎれていた「対象年齢:俺」。
これは、とくに何かを発言したり受信したりする場面において、威力を発揮する呪文なのではないだろうか。
その威力は、かのダスティ・アッテンボロー提督の最強呪文「それがどうした」にも匹敵すると思われる。
「対象年齢:俺」は「それがどうした」より攻撃力に欠けるが、単体の防御力においてはおそらく「それがどうした」をしのぐ。
何より、「対象年齢:俺」は角が立たない。
ちょっと例を挙げてみる。
例1:
自分「オンナスキー×ファー様がたまらん、親子という背徳感も立ちのぼる」
逆カプ滅びろ腐女子「逆カプの名称なんて目に入るのもイヤ! 不快なので発言を削除して謝罪してください!!」
自分「いやあの、『対象年齢:俺』なんで…」
例2:
メガネ受原理主義腐女子「メガネはあまねく受! オンナスキーも大王もブタッキーも! そう思わない腐女子は腐女子失格!!」
自分「この発言の対象年齢はきっと俺じゃないんだな」
やや極端な例かもしれないが、穏便である。
平和的解決である。
すばらしい。
というわけでこの先、基本的にそんな精神で綴っていこうかなと思う次第である。