匙を投げたいけど

匙を投げたいけど

面倒くさがりで面倒なオタクが、脳トレがてら考えたことを書いています。

専門家には最低限のコツを教えて欲しい、ただでとは言わないから

ツイッターのタイムラインを見ていると、専門家による技や知識に関する発言がときどき流れてくる。普段接することのない業種・職種の方の専門知識に触れられるのが、インターネットの利点のひとつであることは間違いない。



ただそういった正しい情報は勉強になるのだが、「それはそれとして、最低限どこを押さえれば良い?」という気持ちになる。

専門家にとって、そんな手抜きメソッドが蔓延するのが腹立たしかったりやりきれなかったりする気持ちはわかる。また、そんな都合の良い情報を無料で公開する義務も義理もない。そのため、それを教えて欲しいと強要するつもりはないのだが、あったらいいなとつねに考えている。



行きつけの美容院がある。

私はある美容師さんに担当してもらっていたのだが、その方が産休に入られるにあたり、他の美容師さんに担当を代わってもらった。そして前の美容師さんが産休から復帰されたあとも、私は担当を戻していない。申し訳ないとは思うのだが、それなりの理由がある。

ちなみにお二人とも十年越えのキャリアで、腕には問題がない。そしていずれも複数のお子さんのママである。ママ先輩なので、育児の話をしているといろいろと楽しい。



前の担当さんは髪のこと第一!という印象で、育児を理由に髪のケアを手抜きしてしまうと、やんわりと注意される。プロ意識にあふれている人なのだな、と感じていた。

やがて前の担当さんが産休に入り、今の担当さんになったところ、育児で髪のケアの時間を取れないことを話すと、「今は時間がないから仕方ないよねぇ」と言われるようになった。



前の美容師さんは、正しい手順は教えてくれても、最低限どこをおさえれば良い、といった情報はなかった。「とくにここは手を抜いちゃダメですよ、あ、でもそこもここも手を抜かないほうがいいですよ」と言った感じだった。



今の美容師さんは、「じゃあね、ここだけは気をつけてみて。我が家の小学生男子たちにもそう言ってるの」という情報を教えてくれる。小学生男子にもわかるコツは、美容意識が低すぎる私にもわかりやすくて非常に助かる。



髪のこと、今後の人生のことを考えれば、前者のほうが為になることはわかる。

だが自分の中で美容の優先順位はかなり低い。時短で簡単でケアの効果がある、という夢のような方法があれば良いのだが、残念ながらないだろう。そして私は美容にかける時間やお金があったら、好きな本やゲームにかけたい。と今は考えている。



どちらの美容師さんが良かったかはおそらく老後、もしくは死ぬときにわかると思う。もし今後「もっと髪のケアをしておけば良かった」と思ったとき、私は懺悔するだろう。

ただ、今でさえ自分の美容への関心度が低すぎるので、もっと老いて精神的にも体力的にも余裕がなくなったら、さらに美容へ関心を振り向けられない可能性が高い。



いろいろ並べてはみたものの、「ダメ出しされるより甘やかされたい」というだけの話になった感が否めない。