匙を投げたいけど

匙を投げたいけど

面倒くさがりで面倒なオタクが、脳トレがてら考えたことを書いています。

SCOAを受けたので体験談を書く

SCOAを受けてきた

私以外にはわりとどうでもいい情報だが、前回の記事から3ヶ月ほど間が空いてしまった。そこそこいろいろあった。前回の記事でやった、「口調(書き方)を変えてみる」が記事を書くスピードアップに向かないことは証明されてしまった。けどいつかまたやってみるかもしれない。



さて空白期間のあいだ、SCOAという試験を受けていた。就職試験の適性検査の一種で、SPIと似ている。SPIよりかなりマイナーらしく、情報を探すのに苦労したし、見つけても知りたい部分がもの足りなかったりしたので、今回の記事はそんな視点で書いてみたい。



とはいってもSCOAの基本情報などは公式サイト(?)や問題集などでわかると思うので、そういうところには書いていなくて困ったような、かなり個人的な体験談を書く。「情報だけ読めればいいんだよ個人的な感想はさておいてくれ」という人には申し訳ないが、感想も書いておきたいので我慢していただきたい。



前提として、私が受けたのは中途採用で競争相手皆無。かっこ良く言うと自分との闘い。足切り(合格点不明)に引っかからなければOK、という程度だったことを記しておく。かっこ良さとは。



受検が決まった! まず何をする?

受検申し込みと問題集を1冊購入した。個人的に、受検案内が来て真っ先にやっておいてよかったと思ったのは受検の申し込みだ。※問題集については別記事で書きました



私が受けたテストセンター(PCがある外部会場)での受検は、受検日の期間だけが決まっていて自分で場所と日時を選べるものだった。2週間の間でいつ受けても良い、とのことだった。正直「ちょっと勉強してからの感触で受検日を決めようかなー」などと日和ったことも考えた。しかしとりあえずゴールの日を決めてからにしよう(というか自信がなかったので、できるだけ期限ギリギリに受けようと思った)と、すぐに受検申し込みのURLにアクセスした。



結果、これが正解だった。その時点で、日時の選択肢がかなり狭まっていたのである。土日を選んだからなのかハイシーズンだったのか不明だが、期限最終日(日曜)は全滅、期限一日前(土曜)も選びたかった時間は空席なし。最寄りや駅近なところをあきらめ、三つめに近い会場にやっと希望日時の空席があった。「ちょっと勉強してから~」などとのんびりしていなくて本当に良かったと思う。



ちなみに「日程を選びにくいのは、コロナ対策で席数を減らしているせいでは?」と思ったが違った。会場に行ってみれば、PCとPCの間に仕切りはあるものの、席自体はぎゅうぎゅうだった。一蘭方式。一蘭おいしい。



私の受けるSCOAの種類はどれ?

受検日が決まって問題集も入手したところで、いざ勉強。と思ったところで、どの科目を勉強すれば良いのか迷った。



というのはSCOAには3科目・4科目・5科目・事務能力・性格テストなどがあり、この組み合わせ(性格テストはたぶん必須)は受ける企業によって違うらしい。私がSCOAについて企業から与えられた情報は「テストセンターで100分」ということだけであった。※他社がどういう案内をするかはわからないが、私が受けた企業がそうだった。



『これが本当のSCOAだ!』(SPIノートの会)という問題集には、SCOAのそれぞれの種類の所要時間が書いてあるので、それを合計して自分が受ける科目数を特定することにした。3科目だけで済むのか、5科目すべてやらなければならないのか、時間や労力や記憶力の面で死活問題だったからだ。



そして計算してみたところ……100分にならねえ!


いや100分になる組み合わせはあるのだが、「これは果たして中途採用の私が受けるものだろうか?」という妙な組み合わせになってしまった。



結論から言えば、5科目+性格テスト=正味95分のテストだった。残り5分は設定とかログインとかパスワードとか軽いプロフィールと入力するとか、そういう時間だったらしい。普通のペーパーテストで名前を書く時間が別に設けられている、といった感覚だ。



勉強するのが3科目で済めばラッキー、などと思っていたのだが(なぜなら個人的に社会科が壊滅的だから)、結局特定できなかったのでしぶしぶ5科目勉強した。なんとか無駄にならなくてよかった。



難易度と準備期間

難易度や準備に必要な期間は、人それぞれだと思うので書きにくい。合格ラインがそれぞれすぎて、一概には言えない。



それでも難易度について書いてみると、英語以外は中1-高1くらいまでの学習範囲に自信がある人だったら楽かな?という感じ。



数学はたぶん中学生レベル。因数分解の復習をしておくと良い。解の公式もおさらいして損はないけど、基本的に1問30秒と考えると、解の公式を使わないと解けない問題は時間のロスになる可能性が高い。 あ、帯分数が出てくる。私はたしか中学以降は帯分数をなるべく使わないよう指導された(掛け算を省略できるようになるので、帯分数を使うと整数と分数の間が足し算か掛け算かわからなくなるため)。そんなはるか昔に捨て去った帯分数が普通に顔を出すので戸惑いまくった。



理科は化学分野で電子殻が出てきたので高校レベルだと思ったが、今の中学生の学習指導要領には含まれているのかもしれない。あと「しんかんせんはかりあげ」(火成岩の語呂合わせ)をおぼろげにおぼえていたのが、問題集でも本番でも地味に役立った。



国語はいつもフィーリングで解いているので、あまり書くことがない。ただ国語は自分の中ではわりと点数が取れる分野なので甘く見ていたのだが、問題集の出題者や解説者と相性が悪いのか、問題集をやっていたら読解はだいぶ点数が悪かった。本番の出題者とは相性が良いことを祈っていた。



社会は致命的に苦手な科目で、とくに世界史と世界地理はおぼえられる気がしなかった(カタカナが苦手)ので、まったくの勘で回答した。たぶん社会が少しでもできる人には難易度が低めの問題だったように思う。



英語は、TOEICの勉強を少しだけしていたのが少しだけ役立った。語彙とか。またTOEICではまったく問われない発音記号も出題されるので、英語で点数獲得を狙うならその復習も必要である。



また学習難易度もさることながら、基本的に1問に30秒しかかけられないということを意識しながら問題集に取り組んだ。だから苦手な社会科は問題文を読んで迷って時間を浪費するより、勘で解くことを選んだ。私は足切りされなければ良い立場での受検だったので、そういう割り切りが無駄ではなかったと思っている。



準備期間は、私の見た情報の中で「3ヶ月は欲しい」と書かれているものがあって青ざめた。それでも私は2週間弱でなんとかしなければならず、「3日間みっちり勉強して受かりました」という人の話も聞いたので、本当に人それぞれだと思う。公務員試験などで競争率が高く、高得点を狙わなければならないSCOAと、中途採用でなんとか足切りされない程度のSCOAだったら、準備期間もまったく違ってくるはずだから。



私は2週間弱の準備期間で、『これが本当のSCOAだ!』という問題集を3周、『明快!SCOA総合適性検査』という問題集を4周して臨んだ。



いざ、本番

個人的に、当日いちばん心配だったのは「計算用紙が足りるの?」ということだった。普段から計算用紙がふんだんに必要なタイプなので、とくに簿記を受けたときなどは不安で不安で仕方がなかった。



今回のSCOAの計算用紙は、A4の白紙が1枚。裏表が使える。私の受けた会場がそうだったのかもしれないが、用紙が足りなくなったら机の上のブザー(ファミレスで店員さんを呼ぶみたいなの)を押して監督者を呼べば足してくれる、と受付で説明してもらって安心した。ただ時間がシビアなので、監督者を呼んで補充してもらうよりは計算用紙におさめたほうがましだろうとは思う。ちなみに見回りは1-2回あったかどうかなので、監督者はすぐ来てくれるわけではなくてブザーで呼ぶ必要がある。



計算用紙でそこまで心配するのは私だけかもしれないから、以下、一般的に出てきそうな疑問を一問一答形式で書いてみる。なお、しつこいようだが以下は個人的な経験であり、私が受けた企業・会場がそうだっただけ、という可能性もあるのでご了承ください。



Q,服装は?


A,スーツじゃなくて大丈夫。



Q,持ち込める私物は?


A,なし、ほぼ身ひとつ。腕時計もNG。ハンカチやティッシュなどが可能かは不明。
 身体検査まではされなかったけれど、かなり念入りに確認される雰囲気があった。
 私物はすべてロッカーに。
 そういえば身分証を提示したときの顔確認も、マスクを取ってわりと念入りだった。



Q,筆記具は?


A,受付で油性ボールペンを1本貸してくれた。やや細め。



Q,早めに行っても大丈夫?


A,大丈夫。早く着きすぎて受付が始まっていなかったけど、会場前で待つ分には叱られなかった。
 受付を終えた時間が申し込んだ受検時刻より前だったけれど、開始させてくれた。



Q,試験中にトイレに行ける?


A,行くことは可能っぽかった。
 けれどそのぶん時間が延長されるわけではないらしいので、試験時間がシビアなSCOAではだいぶ損かも。



Q,問題は前後に移動できる?(保留した問題に戻るなど)


A,可能だった。前後だけではなく、問題一覧を別ページで見ることもできるので、ジャンプ可能だった。
 実際、問題一覧を小まめにチェックして回答もれを見つけて回答した。(助かった…)
 あ、性格テストのほうは戻れなかったように思う。



Q,1問ごとに時間制限はある?


A,私が受けたものは1問ごとの時間制限はなく、120問を60分で、という形式だった。



Q,5科目は科目ごとに固まって出る?


A,ある程度固まってるけど、2周してたような記憶が。
 順番は合ってるか自信がないけど、国語 → 数学 → 社会 → 理科 → 英語の組み合わせで2周した気がする。3-5問ずつくらいで。



Q,早く終わったら早く退室することは可能?


A,可能だった。性格テストじゃないほうを早く終わるのは至難の業だと思うけれど。



何度となく書いているし、問題集や他の情報にも書いてあると思うけれど、120問を60分というシビアな時間制限があるので、カンニングをしている暇もないだろうなという印象だった。



終わってみてあれこれ

実はパーソナリティ検査(性格テスト)のほうが苦戦した。幸い、学力テストのほうは『明快!SCOA総合適性検査』より難易度が少し低めだったからだ。解の公式を使うような問題が出なかったし、社会科は私でもわかるような問題も出てくれて本当に助かった。確認していないので完全に予想だが、全体で6-7割は正解できたと思う。正答率は国語8-9割、数学は6-7割、理科は5-6割、社会は2-3割、英語は5割くらい、という感触だった。推測だけど。



性格テストは、問題集にも各種情報にも「正直に応えれば大丈夫」とか「矛盾がなければOK」とかさらっと簡単そうに書いてあったけど、選択肢に関連性がなくて本当に困った。苦慮して回答したものの、即答できるものが少なくだいぶ迷って選択しているので、過去の回答と突き合わせると矛盾が出そうで非常に不安になった。企業からの受検結果連絡も一週間かかったので不安だった。



まあ、結果的に受かっていたので良かった。受からなかったら記事を書いても説得力がないかなと思っていたので、そういう意味でもこれが形になって良かった良かった。



これがSCOA情報を求めるかたの一助になれば幸いである。