冬のワンオペがつらいので、私はひたすら春を待つ
春になればワンオペしなくて済むようになるわけではない。
それでも冬のワンオペをとくにしんどく感じる私は、春を待っている。
ここで言うワンオペとは、息子を保育園から引き取り、翌朝保育園へ送るところまでを指す。
夫がシフト制の夜勤のため、週1-2回ほど私のワンオペ当番が来る。
キャパシティが仮設トイレより狭い自分は、これだけのワンオペ回数でも息切れしている。
毎日ワンオペしている各位におかれましては、尊敬の念しかない。本当に偉い! 本当にお疲れさまです!!
さてワンオペの夜の現在の流れは、
自転車で迎え → 風呂 → 洗濯・ごはん → 寝かしつけ
となっている。
スムーズにいけば、これが夜の理想の順番なのだ。スムーズにいけば。
ちなみに朝は夏も冬もあまり変わらないので、そこまで苦になってはいない。
また、第一次イヤイヤ期(?)から卒業しつつあるので、全体的に少し楽になりつつある。ヘルメットはイヤ、自転車にも乗らない、家にも入らないとごねられる日々は、まちがいなく今より大変だった。
冬のワンオペは、春や夏よりも面倒が多い。冬のせいである。
具体的に挙げると、自転車と風呂の2点がしんどい。
その1:自転車問題について。
前回も書いたが、布を扱うのが苦手な私は当然、自転車のカバーの着脱が苦手である。着脱をしたくなさすぎて、自転車を買ったばかりのころは乗ること自体を極力避けていた。
今は保育園の送迎のためにあきらめて乗っているが、冬に帰宅してから自転車のカバーをかけるのは、すっかり日が落ちたあとである。
暗いし見えないし寒いし息子が車道へ走って行かないか心配になるし。ぜんぶ冬のせいだ。
その2:風呂問題について。
冬は湯船を省略するわけにいかない。これも冬のせいである。
私は大学時代の四年間、アパートの湯船を使ったのは計3回というくらいのシャワー派だ。熱帯地方ではない。夜中は室内で氷ができる程度の、寒い地方だった。
しかし今の家もけっこうな寒さであり、息子も温めねばならないので、冬は湯船が欠かせない。
我が家の風呂はパネルのスイッチで沸かせるものではなく、お湯を溜める方式である。不動産屋さんは我々が内見した際「この物件は最新式のバランス釜が入ってるんですよ!」と胸を張っていた。むしろバランス釜にニュータイプが作られていることに驚いたのだが。
その最新式のバランス釜は、湯温の調整が難しく、帰宅してから息子をテレビ部屋へ放ち、温度計とにらめっこでお湯を溜めている。合間でごはんを温め、夕食の準備をする。
子供が肩まで浸かれるくらいまで溜めるのは時間がかかる。溜まったころに息子の興味は、遊びに向いている。
あの手この手で風呂のことを思い出させ、服を脱がせ、風呂に入らせるために15分くらいかかる。ロスタイム。その間に私のHP(ほぼ裸なので寒い)とMP(忍耐力)はガリガリ削られてゆく。
3回に1回ほどは泣きわめく2歳児を無理やり連行し、なんとか風呂で洗う。息子を湯船に放ち、自分も髪などを洗う。洗い終わると、息子の興味は水遊びというかお湯遊びに向いている。湯船から出すためにもロスタイムがあり、残りわずかだった私のHPMPはすっかり瀕死状態となる。
この瀕死状態を回復してくれるのが、息子に大好物のTKGを食べさせる間の晩酌である。
私はビールが好きだ。幸せ舌なので、発泡酒でも第三のそれでも充分に幸せになれる。ビールが好きすぎて、ビール断ちだけはしないでダイエットという無謀な挑戦もしている。
気が重い作業(自転車のカバーかけと風呂)を終え、今夜もなんとかミッションをこなせそうだという安心感で飲む一杯。これがあるからなんとか生きられる。そしてラスボスの「寝かしつけ」に備える。
風呂とごはんの順番を入れ替えることも検討はした。が、気が進まないのでまだ試していない。
晩酌タイムのあとに風呂があると思うと、純粋にビールを楽しめない。また、ワンオペでアルコールが入った状態で息子を入浴させるのも、できれば避けたい。
また順番を入れ替えると、洗濯が終わるのが、おそらく寝かしつけ中になる。そこから乾燥機に移したり、干したりする必要がある。
息子がすでに寝ているなら、あたたかい布団から出る己との戦いになり、まだ寝ついていないなら布団から出た私を追いかけてきて、さらに寝つくのが遅くなる。ちょっとイヤな試練かすごくイヤな試練かの二択だ。
洗濯を早めても、風呂で使ったバスタオルと一日着ていた服が洗濯されずに残る。私は脳内に大下勇次さんがいるので、できればなんでも一気に済ませたい。
改めて書いてみて、やっぱり自分は順番を替えたくないのだなあと思う。できない言い訳が長い。
そんなこんなで、文句を言いつつぐだぐだと春を待っているのである。
春が来れば少しは明るくなり、湯船だって省略できる。さあ来いやれ来い春よ来い。
…と思ったけど先日、少し暖かかったので湯船を省略してみたら、息子に「おふろ(湯船)はいる!」と粘られてしまった。仕方がないので10センチほど溜めてやったら、底に這いつくばるようにして楽しそうに遊んでいた。
湯船の省略は、無理かもしれない。