匙を投げたいけど

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面倒くさがりで面倒なオタクが、脳トレがてら考えたことを書いています。

対面カウンセリングとメールカウンセリングのメリット・デメリット

私は、対面カウンセリングとメールカウンセリング、両方を受けたことがある。

もっと言うと、のっぴきならない状態を対面カウンセリングでなんとかして、それからしばらくしてメールカウンセリングを受けた、という経験がある。

ちなみに心療内科にも行ったのだが、私は投薬よりも話を聞いてもらうことをメインにしたいと感じたので、心療内科は最低限しか行っていない。

ただ、不眠とか起き上がる気力がないとか生活に支障が出る状態だったら、まず投薬してもらうのは有効だと思う。保険が利くのでカウンセリングより安いのはメリットだった。


さて、対面カウンセリングとメールカウンセリング、どちらも受けてみたことは確かだ。が、時系列や自分の状況が違ったり、運が良かったりもしたので、万人の参考にはならないと思う。

たとえば対面カウンセリングは心理学専攻の知人の紹介で見つけたので、素性の点では安心だったとか。


けれども未来の自分のため、またはどこかからたどり着いた誰かのためになるかもしれないので、それぞれのメリットやデメリット、感じたことなどを記しておく。言うまでもないが、一個人の感想である。

また、結果的に私はとてつもなくメールカウンセリング向きだったので、あまり公平な視点ではないかもしれない。


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【対面カウンセリングのメリット】

  1. 専門家(カウンセラー)が実際に自分を見てくれるので、客観的に見て自分の様子が危なかったら助けてくれるという安心感がある
  2. カウンセラーと実際に会ってみて、自分と相性が合うかどうかを包括的に確認できる
  3. 引きこもりのころは、これを理由に外出することにつながった
  4. 1回の相談が終了するときに次回の予約をするシステムだったので、ずるずる先延ばしするわけにはいかず、継続することができた

    また、自分がかかったところがたまたまそうだったというメリットが2点あった。

  5. 知人の紹介だったため、ちゃんとしたところだという安心感があった
  6. カウンセリングと診療所が併設だったので、不眠などの場合に医師に話を通してくれて、投薬治療もあわせておこなってくれる

【対面カウンセリングのデメリット】

  1. 個人的に高額に感じた(けれど他のところの料金を見ると、相場通りだったと思う)
  2. 自分が口下手なので、話すこと自体にハードルを感じた。的確な表現を探すうちにカウンセリングの時間が減っていくので焦ってしまう
  3. 相談時間が終わってから「今回はあれを言い忘れた…」と思い出すことがしばしばあった
  4. 泣きそうになったときに困る。単純に恥ずかしいし、泣いたら時間が無駄になるし、メイクが落ちるし、とても困る

  5. また、自分がかかったところだからこそのデメリットは以下1点。

  6. 担当カウンセラーが出勤している日が少なかったので、外で働くようになったら仕事を半休 or 早退して行かなければならないスケジュールだった

比較すると、メールカウンセリングのメリットはおおむね、対面カウンセリングのデメリットを解決する内容である。


【メールカウンセリングのメリット】

  1. 相場が対面カウンセリングより低い。なんなら無料のところもあるっぽかった
  2. 相談内容を納得いくまで練ることができる
  3. メールを書く時間さえ取れれば、いつでも相談できる。育児中で外出もままならない身としては、移動時間を取られなくて済むのも助かる
  4. 泣きたくなっても困らない

【メールカウンセリングのデメリット】

  1. ちょっと調べただけでも玉石混交なことは容易に想像でき、良いカウンセラーが見つかるかわからなかったこと
  2. カウンセラーがその場にいないので、相談中タイムリーに言葉が欲しいときにかけてもらえないこと
  3. 「納得できるまで」と相談内容を練りすぎると、いつまでもメールを出せないこと
  4. 相談内容が決まれば、説明は話したほうがおそらく早いが、文章だと相手がわかるように整理して書かなければならないプレッシャーが多少あること

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だいたいのことに通じるが、メリットとデメリットは表裏一体である。そしてデメリットの部分も、対策は可能だ。

たとえば対面カウンセリングでは、言いたいことをメモにして行けば良かったのだ。本気でたった今、これを書いていて気づいたのだが、時すでに遅すぎる。でも当時はかなりせっぱ詰まってたので、その気力もなかったかもしれない。


前述のとおり、私はメールカウンセリング向きだったので、メールを選択したときのデメリットはほとんど感じなかった。

口下手だが書くことはさほど苦にならず、育児中で時間の融通が利かない自分には、むしろメールカウンセリング一択だった。

もちろん、文章を書くのは好きでも、言葉が出てこなくて苦労したことはあった。それでも結果的にメールカウンセリングを選択して良かったと思っている。


ただ、対面カウンセリングを受けてみて「ここはちょっと合わないなあ」という部分がわかっていたからこそ、というのはあるかもしれない。それに対面を受けていたころは、メールカウンセリングを受けようと思ったときより緊急性が高かった。

対面カウンセリングを経て外で働けるようになり、カウンセリングを卒業してしばらく経ったある日、まだ問題が残っていることがわかった。正確には、カウンセリングを卒業した時点で、すべて解決していないことには気付いていた。だけど社会復帰のほうが優先だったのだ。

いちおう社会人として生活できるようになり、緊急の危機的状態は脱していた。そこで、ゆっくりでも良いので根本的に考えを解きほぐしたい、と考えた。

そこで思いついた解決手段がメールカウンセリングだったので、対面とメールの順番も良かったのだと思う。


私が考える、それぞれが向いているタイプは以下のとおり。


  • 対面カウンセリングが向いているタイプ
    話すことが気にならない人、文章を書くのが苦手だと思っている人、かなり深刻な人
  • メールカウンセリングが向いているタイプ
    話すより書くほうが気楽な人、時間はかかってもじっくり解決したい人

私にはメールカウンセリングがとても良かったので、それについてもいつか書きたいと思う。(→メールカウンセリングを受けた話


なお、「電話カウンセリング」は両者の良いとこ取り手段になりうると思う。

私は電話がいちばん苦手なので、選択肢になりえなかったけれど。