メールカウンセリングを受けてみたら良かった話~受けてみた編
前回、目星をつけた相談所にメールを送ってみたところまで書いた。
合わなそうだったら別の相談所にしよう、と思いながら。
そのとき送ったメールは、精神的に混乱と困惑の極みだったため、ひどいものだったと思う。
あまりにぶしつけなものを送った気がして、怖くて読み返せていない。人様に読ませるような文章ではなかったことだけは記憶している。
それでもちゃんと返信は来た。さすがプロだ。
お試し期間を終え、続けていけそうだったので課金することにした。
もちろん、相談してすべてが100点満点というわけではなかった。
たとえば、誤字がちらほらあることは少し気になったけれど、それを無視して余りあるメリットを享受できた。
その相談所をメリットに感じたのは以下5点。
- 行動療法などを勧められなかったこと(有効な対処法なのだろうとは思うが、どうにも苦手なのである)
- どうしても見栄が出てしまい、取り繕ったようなメールになってしまったが、そこを突っ込まれなかったこと(取り繕っていることはばれていたと思う)
- 私が偏った考え方をしていることに関して、「こういう考え方もある」と抵抗を感じないような提案方法をしてもらったこと
- 人によってデメリットとしてとらえるかもしれないが、「こうしなさい」と解決策や考えを示すわけではなかったこと(私にとってはありがたかった)
- 字数を数えていたわけではないが、けっこう長めなメールを送っても大丈夫だったこと(誤解を減らしたくて、つい長文になってしまう癖がある)
あとは対面とメールカウンセリングのメリット・デメリットの記事で述べたとおり、外出しなくて良いとか、自分のペースでメールを書けば良い、ということももちろんメリットだった。
夫の多忙のため、自分の外出の余地がさらになくなったという事情もあり、事前に思い描いていた以上にメリットに感じた。
私は、1週間に1往復のペースで10ヶ月近くメールカウンセリングを受けた。
1ヶ月に1回の飲み代くらいの金額だったので、そんなに高いとは感じなかった。むしろ独身時代は飲み代にもっと費やしていた、というのは別の話だが。
自分の悩みがそれほど深いものじゃなかったとは思う。それでも自分ひとりではどうにもならなくて悶々としていたので、それを解きほぐす助けをしてもらえて本当に良かった。
たとえば、四半世紀ほど引っかかっていた気持ちが2ヶ月ほどで解きほぐされ、着地点を見つけられたのは驚いた。
これまで誰にも言えなかったことも受け止めてもらった。
私は口下手だけれど、書くことはさほど苦にならないので、文章にすることで自分の考えの整理ができた。
悪いことも良いことも楽しかったこともつらかったことも、なんでも受け止めてもらえた。友人に言ったら引かれるだろうとか、家族に言ったら喧嘩になるだろうとか思うようなことも、たくさん。
先生も失敗談などを聞かせてくれた。なにも失敗しない、神様のような存在じゃないのも良かった。
カウンセラーの先生と私の相性が良かったのかどうかはわからない。相手がプロだから合わせてくれた可能性は充分にある。
けれど欲しい言葉や同意をもらえて、私は嬉しかったのだ。もらったメールを読んで、何度も泣いた。
先生からすれば、もっと耳の痛いことを書けたとは思う。だが先生はそれをせず、ずっと優しく寄り添ってくれた。それがとてもありがたかった。
先生という合いの手があったことで、自分一人で模索するよりすんなりと着地点を見つけられたと思う。
実は私の性格傾向として、過去の犯人探しをして満足してしまう危険性はあった。
しかし、そうはならなかった。自分でも驚いたのだが、原因を踏まえた上で「それならどうすれば良いか」という方向に発展していけた。おそらくプロの尽力のおかげだ。
メールカウンセリングがひと段落して、私は生きるのが少し楽になった。とくに精神状態が安定しているときは安定したままでいられるし、安定している時間も以前よりは長くなった。
私にとって、何を言っても優しい言葉や欲しかった言葉をかけてもらえる、という経験はとても貴重でありがたかった。たとえそれが課金の結果だとしても。また相手がプロになるための勉強や続けている研鑽を考えると、むしろ自分が出した金額では少なかったかもしれないとも思う。
これまでのメールは取ってあるので、またなにかあったらそれを読み返そうと思っている。お守りみたいなものだ。
そのお守りが、安心感がないとなかなか歩けない自分には心強いものとなった。これからを生きるための、新しいよりどころのひとつをもらったと思っている。