匙を投げたいけど

匙を投げたいけど

面倒くさがりで面倒なオタクが、脳トレがてら考えたことを書いています。

洗濯物を干すのが苦手なので乾燥機を買ったら、保育園生活のマストアイテムになった

布を扱うのが苦手だ。

紙ならまだ良いのだが、布がたためない。干したり、ハンガーにかけたりもうまくできない。

紙は折り目をつければしばらくそのままでいてくれるが、布はそうはいかない。もう少しこちらの都合も考えて欲しい。


もともと不器用なのである。

折り鶴だけは折れるようになったが、それは曾祖母が厳しめに指導してくれたからであった。

どれくらい布の扱いが苦手かというと、学生時代の6年間、袴が必要な部活にいたが、たたむのは一向に上達しなかった。

別荘管理のアルバイトをしていたときはベッドメイキングがうまくできず、担当を免除された。

裁縫などもってのほかすぎて、私は『王様の仕立て屋』をある種のファンタジー漫画として読んでいる。糸を一瞬で通せるとか神業だよ。大好きな作品です。日本編あたり、ドラマ化されてもおかしくないと思っているが、いざされたらキャストや演出に文句を言うめんどくさいオタクになる自信がある。


そんなこんなで洗濯物を干すのが、私のもっとも苦手な家事のひとつである。

たたむのも好きではないのだが、夫が私以上に洗濯物をたたむのが嫌いな上、私が綺麗にたためなくても文句を言わないのでありがたい。

ものが散乱するのが好きではないのもある。たためば少なくとも乱雑な印象は減る。やればすぐにすっきりしたことが確認でき、わかりやすい。

そのため自宅の洗濯物をたたむことは、なんとかできている。

余談だが、以前書いた服を買うのが苦手な理由にはもうひとつ、服をたたむのが下手だということもある。試着して合わなかった服を戻すときに、ぐちゃぐちゃになってしまう。店員さんに呆れられていると思うし、申し訳ないことこの上ない。


話を戻す。

私は洗濯物を干すことがどうにも苦手なのだ。下手だと思う。

干し終えたあとのハンガーはやっつけ仕事のかかしみたいになってるし、洗濯ばさみジャラジャラ物干しは片方だけ乗せた上皿てんびんのようになっている。

何も考えずに干しているわけではなく、むしろバランス良く干したいと思っている。

なのに、洗濯かごの底のほうから計算外のものが出てくる。仕方がないので、洗濯ばさみにつけたものを外して干し直したりする。ひどいときはそれが何度もある。この二度手間、三度手間が本当に腹立たしく、洗濯物干しへの苦手意識がすっかり定着してしまった。

ちなみに我が家の洗濯物の種類に問題があるわけではなく、夫が干したあとは物干しもハンガーも見事に平衡を保っていることを付け加えておく。


そういう私なので、妊娠して引っ越すとき、衣類乾燥機は絶対に欲しいと思った。

洗濯機はすでに持っていたので、乾燥機単品でかまわなかった。長年乾燥機を使ってきた母から「洗濯機だけ、乾燥機だけ回せるのは便利よ!」とも聞いていた。

ただ、我が夫は乾燥機が好きではなく、持っている服も乾燥機に入れられないものが多い。ので、乾燥機導入には乗り気ではなかったようだが、ならば自腹ででも買ってやるという覚悟をもって夫を説得した。

夫は洗濯物を干すのは嫌いではないらしいのだが、夜勤仕事なので、私がどうしてもワンオペ=洗濯物を干す日が発生するのが明らかだった。


最終的に我が家は、家計費での乾燥機の導入に成功した。

ちなみに母のイチ押しはガス乾燥機だったが、引越し先は賃貸物件なので、壁に穴を開ける必要のあるガスは無理だった。でもガスでも電気でもとにかく乾燥機が欲しかったので、大きな問題ではなかった。


夫はあいかわらず、自分の服はあまり乾燥機には入れないが、乾燥機に不満はなさそうだ。

私は何より、保育園で毎日出る洗濯物が翌朝までに乾く、ということがありがたくて仕方がない。

電気代はかかっているのだろうが、引越しとほぼ同時に乾燥機を入れたので比較対象がない。そして私の物干し嫌いは乾燥機の電気代を度外視するレベルだ。感謝こそすれ、文句などあろうはずもない。


そんなわけで、衣類乾燥機の導入は微塵も後悔していない。

状況が許すなら、便利家電はどんどん導入して良いと思っている。


ひとつ、気付いたことがあった。

特定の家事が苦手すぎると、便利家電の導入もデメリットを度外視できる。

が、却って「どちらかといえば苦手だけど、忌み嫌うほどでもない」レベルの家事だと、便利家電の導入をためらってしまうなあと感じている。

たとえば私にとって、掃除がそれだ。

掃除ロボットに興味がないわけではないが、「がんばれば掃除はできないことはないし、我が家は段差が多いし、カーペットだから使えるかわからないし、家具やおもちゃも多いし…」と、導入できないことへの理由ばかり挙げてしまう。


そして結局がんばれていないので、我が家は汚い。

ド近眼の私にも、さすがに危機的状況が見えてきた。