匙を投げたいけど

匙を投げたいけど

面倒くさがりで面倒なオタクが、脳トレがてら考えたことを書いています。

迷走からのゴール、が喜ばしいとは限らない

地味にしんどいことがあった。



在宅勤務になる前、まだランチなどで好きな店に行けたころ。こう書くとなんだか遠い話のような気がするが、そのころ1ヶ月超ほど、孤独のグルメの五郎さんが言うところの「迷い腹」が続いていた。食欲はあるが、何が食べたいのか自分でよくわからない現象だ。



それが地味にしんどかったので、原因や打開策がなにかないのか、とちょっと調べてみた。すると「自分を後回しにしたから」だとか「ダイエットで我慢したから」だとかいう理由が出てきた。理由から打開策から、文章は違うが内容がそっくりすぎる記事があり、どちらがパクリなんだろう…と思ったことはさておく。まあその二つの理由でだいたい合ってるな、と思った。



ダイエットを完全にやめるのは無理だ。もし万が一ダイエットに成功したとしても、そのあと何も考えない食生活を送ると、リバウンドまっしぐらだ。確信がある。



では「自分を後回しにしない」のほうである。ものの本には、「自分を大切にする」「自分を粗末にしない」=自分を後回しにしないためには、小さくてもいいから自分の望みをかなえてあげるのが良い、と書いてあった。しかしそれが本当なのか、私は非常に疑問なのである。



私は外食が好きで、酒が好きで、カロリーの高いものが好きなのだ。食べたいものを食べたいだけ食べていたら、貧乏にもなるし健康も失うこと間違いなしだ。私が読み取れなかっただけで、程度をわきまえることが前提だったのかもしれないが。ダイエットもしんどいが、「程度をわきまえつつ、食べたいものを食べる」というのも、相当の精神力が要求される行為だ。



また、本当に欲しいものを手に入れたらお金に困らなくなったと書く人もいたが、そういう人は食べ物以外のものを欲している気がする。家具とか趣味の道具とか。だって食べ物はいつまで経っても欲がなくならないし、きりがない。



そうこうするうちに在宅勤務が始まった。保育園が休園になった。迷い腹は雲散霧消し、ストレスでカロリーの高い食べ物ならなんでも食べたくなった。しかも手近(家)に食べ物がある。近所の飲食店のテコ入れという口実でテイクアウトのおいしいものを食べる割合も増えた。出勤時のランチはダイエット食を食べることが多かったが、子供が在宅だと同じものを食べたがるので、ダイエット食を食べるわけにもいかない。さらに強制的運動(=通勤)ができない。そんな環境が揃った。4キロ増えた。



派手にしんどい。